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JA広報誌掲載記事

2018年8月号 臨床工学技士 西脇 直樹

血液透析患者さんの食事制限

​ 今回は血液透析患者さんの食事制限についてお話ししたいと思います。血液透析患者さんが食生活で気を付けなければならないものに、
  • ①水分
  • ②塩分
  • ③カリウム
  • ④リン
  • ⑤タンパク質
などがあります。
尿として排出されない水分は体にたまり、心臓や肺の負担になります。食事に含まれる水分も同様です。溜まった水分は透析治療で除去できますが、限度があります。少しでも好きに水を飲むために、薬は水なしで飲む患者さんもいます。
 塩分は一日6グラム以下が目安とされます。しょう油、味噌、ソースなども塩分を含みます。濃い味付けはのどが渇き、その分水を多く飲んでしまいます。だしを効かせたり、コショウやお酢などで代用して塩分を抑える工夫が必要です。
 カリウムは摂りすぎると危険な不整脈を招きます。野菜は刻んで水にさらしたり、ゆでこぼす。フルーツは缶詰食品でカリウムの摂取を抑えられます。
 リンは制限が必要ですが、タンパク質は必要量を摂取して筋肉がおちないようにします。タンパク質の多い食品にはリンが多く含まれるものも多いようです。乳製品、小魚、ハムなどの加工食品などは注意が必要です。
 これだけ制限がありながら必要なエネルギー量を摂取する必要があります。透析患者さんは痩せているより太っている方が予後が良いといわれています。一般的なイメージと逆ですよね。なのでやせないようにしっかりと食べる必要があります。
 説明しきれない部分もまだまだありますが、透析患者さんの食生活について少しイメージできたでしょうか?好きなものを食べられず、制限や注意ばかりに感じてしまったかもしれませんね。確かに同じ食材をたくさん食べてしまうとリスクがあります。しかし少し手間をかけて食材を調理し、バランス良く食べることで豊かな食生活になり、合併症の予防につながります。これは透析患者さんでなくても同じことですね。

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