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自治医科大学附属病院 臨床研修医(研修期間R7.1.6~R7.3.9)
研修医として地域医療研修をさせていただいたことに、まずは深く感謝申し上げます。
この貴重な機会を与えてくださった院長先生をはじめとする諸先生方、外来看護師さん、病棟看護師さん、メディカルスタッフの皆様、そして図書室の事務の方々には、心よりお礼を申し上げます。皆様のおかげで、日々の研修が非常に充実したものとなり、多くの学びを得ることができました。
今回の研修内容は、内科一般外来、発熱外来、病棟業務としての主治医、さらには救急隊から直接自分のピッチに連絡が来る当直業務と、大学病院では経験することのなかった業務が多く含まれていました。最初は慣れない業務に戸惑いもありましたが、指導医の先生方やスタッフの方々にご指導いただきながら、一つ一つの業務に取り組むことができました。
特に印象に残った事例は、当直業務で救急搬送された高齢の独居患者さんのケースです。患者さんは阿賀野市に住んでおり、家には電話もなく、万が一の連絡手段がない状況でした。搬送された原因としては大きな問題はなく、帰宅の方針となりましたが、その後、当直で一緒に勤務していた看護師さんから、患者さんが福祉にアクセスできているかどうかを確認するために地域連携室に報告をするという話を聞きました。そして、後日、その報告を受けて、無事に行政が関与していることを確認することができました。この一連の対応を通じて、看護師さんが地域住民の健康に対して非常に心を砕いていることを知り、胸を打たれました。私の研修してきた大学病院では、主に重症や難病の患者さんが多く、急性期医療を中心に学んできた私にとって、まさに病院と地域が地続きになっており地域医療の重要性を強く実感する経験でした。
病棟業務では、外来で入院の必要があると判断した方々の主治医を務めさせていただきました。自分で方針を立て治療することも、ご家族に説明することも初めての経験ばかりでした。治療方針を決めることもわからないことばかりで、本やガイドラインを読みながら治療をすすめました。時には判断に迷うこともあり、指導医の先生方に相談させていただきながら、多くの学びを得ることができました。
最後になりますが、お見かけするといつも困ったことはない?とお気遣いくださった院長先生、ご相談に伺うと優しく指導してくださった先生方、そして一緒に研修期間を過ごした研修医仲間にも恵まれ、大変充実した2ヶ月間となりました。心より感謝申し上げます。改めて、地域研修を支えてくださった皆様に感謝し、
今後も地域住民の方々の健康に貢献できる医師となれるよう努力してまいります。
自治医科大学附属病院 臨床研修医(研修期間R7.1.6~R7.3.9)
この2ヶ月間、あがの市民病院で地域研修をさせていただき、医師としての貴重な経験を積むことができました。大学病院では担当医制のため、主治医として患者さんを診るのは初めてのことでした。また自分の外来をもち、救急外来では救急車の受け入れを自ら判断する経験も初めてでした。患者さんの診療方針を決め、毎日の変化に気づき、検査や治療を考える。その責任の重さに戸惑いながらも、一つひとつの経験が自分を成長させてくれたと感じています。
病棟業務で特に印象に残っているのは、ご家族に患者さんの最期が近いことを伝えなければならなかった場面です。どの言葉を選べばよいのか、どのように伝えればご家族にとって少しでも穏やかに受け止められるのか。悩みながら言葉を選び、ご家族と向き合いました。主治医としての責任を強く実感した瞬間でした。患者さんが穏やかに過ごせるように、そしてご家族がしっかり向き合えるようにと、病棟スタッフと日々相談しながら最適なケア・治療について考えました。
また、高齢の患者さんが多く、退院先の決定や治療方針を決めることに苦労することも多々ありました。患者さんの生活背景やご家族の状況を理解した上で判断することの重要性を痛感しました。自分の知識や経験不足のせいで患者さんの状態を悪化させてしまっていないかという不安に苛まれることもありました。日々の回診では、患者さんの状態を確認し、小さな変化を見逃さないよう努めましたが、それでも気づくのが遅れたことを反省する場面もありました。入院の原因となった疾患だけでなく、年齢や背景疾患を踏まえて総合的に診る視点の重要性を改めて実感しました。
毎日自分の外来診療を担当するのも初めての経験でした。はじめは問診の仕方や必要な検査を手探りでしたが、次第に診察の流れをつかめるようになりました。再診で症状が改善した患者さんが笑顔で「先生に本当に出会えてよかった」と言ってくださった時は、医師としてのやりがいを感じ、限られた診察時間の中で、患者さんの訴えや想いに耳を傾けることの大切さを学びました。
救急外来では、大学病院とは違い、研修医が自ら救急車の受け入れを判断します。救急隊からの情報を聞き、この病院で受け入れ可能なのか判断し、救急車到着までに準備すべきことを考えました。限られた情報と、検査が制限される夜間帯の環境の中では、問診や身体診察が非常に重要であることを痛感しました。指導医の先生の存在やそっとアドバイスをくださる看護師さんの支えのおかげで、安心して診療を行うことができました。
また、新潟での生活も大いに楽しみました。新鮮な海鮮や日本酒、温泉、豊かな自然。毎朝白鳥の鳴き声を聞きながら、美しい雪山を眺めることができる環境に心癒されました。研修の合間に訪れた新潟の観光地も、素晴らしい思い出となり、新潟を存分に満喫することができました。
院長先生をはじめ、各科の先生方、病棟・外来のスタッフの皆さまや事務の方々、そして地域の方々、温かく迎え入れ、関わってくださったすべての方々に心より感謝申し上げます。2ヶ月の研修はあっという間でしたが、それだけ充実した時間を過ごせたのだと思います。次に皆さまにお会いする際には、医師として成長した姿をお見せできるよう、これからより一層精進していきます。
あがの市民病院の皆さま、2ヶ月間本当にありがとうございました。
関東労災病院 臨床研修医 山下哲史(研修期間R7.2.5~R7.3.3)
この1ヶ月間、あがの市民病院での研修を通じて多くのことを学び、貴重な経験を得ることができました。関東労災病院勤務とは異なる環境で、地域医療の役割や重要性を実感したことは、私にとって非常に意義深いものでした。
研修では、一般外来や主治医としての診療を経験する機会を得ました。外来では、健康診断での異常指摘から、感染後の咳嗽、便秘など多岐にわたる症状の患者さんを診察しました。適切な検査や治療方針を考え、再診が必要かどうか判断するプロセスは難しいものでしたが、この経験を通じて医師としての基礎を築くことができました。
入院診療では主治医として患者さんに対応しました。普段研修している病院では指導医の指示に従うことが多いですが、ここでは自ら治療方針を決定する責任がありました。治療によって患者さんの症状が改善した際には大きなやりがいを感じる一方、お看取りとなる場面では、虚しさやご家族への説明の難しさも痛感しました。また、ご高齢の患者さんが多く、入院中にADLが低下し、元の生活に戻る難しさも学びました。そのため退院支援や医療・介護の連携の重要性も深く理解しました。
雪国で生活したことがない私にとって、新潟での2月は不安もありました。しかし実際には雪かきに苦労する場面もありながら、一面に広がる雪景色には心打たれました。また、休日には温泉や地元の食事などを堪能し、新潟ならではの魅力を楽しむことができました。
最後になりますが、藤森院長をはじめとする指導医の先生方、看護師さんやスタッフの皆様、本当にありがとうございました。皆様のおかげで、充実した研修生活を送ることができ、この経験は今後の診療における大切な財産となりました。
この1ヶ月間、本当にお世話になりました。
関東労災病院 臨床研修医 武山司(研修期間R7.1.6~R7.2.4)
新潟での1ヶ月間の地域医療研修を通じて、医師としての基礎を築く貴重な経験をすることができました。外来研修、病棟管理、当直業務、訪問診療と幅広い診療を経験し、地域医療の実際を肌で感じることができました。
外来研修では、初めての経験ということもあり、最初は慣れないことが多く戸惑う場面もありました。しかし、健診異常のフォローや患者さんの初診対応などを通して、診察の流れや鑑別診断の進め方を学ぶことができました。特に、"内科"として様々な訴えや疾患に対応することで、ジェネラリストとしての土台を築く良い機会になりました。また、普段の研修では自分で再診を担当することがほとんどありませんが、今回の研修では自分が診察した患者さんをフォローする機会があり、治療による変化を直接実感できたことは非常に興味深かったです。
更に、診療を通じて、「咳」と「痰」に悩まされる患者さんが非常に多いことを実感しました。感染症やCOPD、気管支喘息など、さまざまな原因が考えられる中で、患者さんの訴えを丁寧に聞き、適切な検査や治療を提案することの重要性を学びました。特に、呼吸器症状を抱える患者さんとの関わりが多かったことは、今後呼吸器内科医としての道を歩む上で貴重な経験となりました。
病棟管理では、高齢の患者さんを多く担当し、地域の特性を強く実感しました。一時は担当患者さん全員が90代だった時もあり、高齢の方が元の生活に戻ることの難しさを痛感するとともに、医療的なサポートだけでなく、介護や社会的な支援の重要性も学びました。主治医として患者さんと接する中で、診療についてより深く考えるようになり、来年度以降に向けて貴重な経験を積むことができました。治療に反応し症状が改善した患者さんから感謝の言葉をいただいた時は、医師としてのやりがいを強く感じると共に、主治医や医療への期待に対する責任を実感した瞬間でした。
当直業務では、救急対応の一端を担い、自分が応需するかどうかを判断する経験を積むことができました。市の唯一の総合病院であるため、当院に寄せられる期待の大きさを肌で感じる場面も多く、地域医療の重要性を改めて認識しました。
訪問診療では、医療機関が地域と密接に関わりながら診療を行う姿を目の当たりにしました。患者さんの生活環境を直接見ることで、病院とは異なる視点で医療を考えることができました。地域医療において、訪問診療が果たす役割の大きさを実感し、今後のキャリアにおいても意識していきたい分野の一つとなりました。
また研修生活そのものも非常に充実していました。雪国での生活は初めてであり、出勤時に足首を超えて積雪があった日はよっぽど休んでしまおうかと逡巡したのは今となればいい思い出です。一方で、食事はどれも美味しく、ラーメン、タレカツ、海鮮、日本酒といった新潟の名物を堪能することができました。寒い季節ならではの、ウインタースポーツや温泉も楽しむことができ、仕事とプライベートの両面で充実した1ヶ月となりました。
最後に、藤森院長をはじめ、スタッフの皆さんがとても温かく接してくださり、快適に研修を行うことができたことに深く感謝いたします。一緒に研修した同期も最高でした。今回の地域医療研修を通して、医師としての視野を広げることができました。この経験を今後の研修や診療に活かし、より良い医療を提供できるよう努めていきたいと思います。また遊びにきます!!
自治医科大学附属病院 臨床研修医 金美娟(研修期間R6.12.2~R7.2.2)
この度、2か月間の地域研修を無事に終え、貴重な経験をさせていただきました。
研修を通して、大学病院では得られない主治医としての経験を積むことができたことは、今後の専攻医としての成長にとって非常に重要な一歩でした。特に、自分の治療によって患者さんの症状が改善し、退院する際にいただいた感謝の言葉は今でも忘れられません。この経験は、医師としてのやりがいを感じさせてくれるものであり、患者さんに対する責任の重さを改めて実感しました。
また、研修医に与えられる裁量権が大きく、内科外来や救急対応では、大学病院では経験できないようなcommon diseaseを多く対応することができ、限られたリソースの中で最適な医療を提供するために、スタッフ間の連携や地域住民との協力が不可欠であることを学びました。これにより、医師として実際に働いている感覚を得ることができ、診断力や治療方針の決定に自信を持つことができました。特に、急性期の患者さんに迅速に対応する必要がある場面では、判断力や行動力が試され、貴重な経験となりました。
さらに、訪問診療を通じて地域医療の現場を実際に体験できたことも非常に有意義でした。高齢者や慢性疾患を抱える患者さんが多く、医師としてだけでなく、患者さんの生活全体に寄り添う重要性を学びました。地域に密着した医療を提供することの大切さを感じ、これからの医師としての使命感がより一層深まりました。
このような貴重な経験を通じて得た知識や技術は、今後の医師としてのキャリアに大いに役立つと確信しています。今回の研修を通じて成長できたことに感謝し、今後も一層精進してまいります。
新潟市民病院 臨床研修医 小幡尚輝(研修期間R6.11.3~R6.12.28)
二か月間研修でお世話になりました。
指導医の先生方を中心に、あがの市民病院のスタッフの方々は皆優しく、真剣にかつ楽しく研修をすることができ、心より感謝しております。一緒に研修した研修医同期にも恵まれ、充実した時間を過ごすことが出来ました。
これまでの自分が行ってきた研修ではなかった、内科外来や主治医として患者様を受け持つ経験を積めました。
外来は地域に密着する病院であり、多様な症状の方がいらっしゃいました。来院時には症状がなくなっている方から、目の前で苦しんでいる状況まで、診察の優先順位を考えながら診療する工夫が身に付いたと思います。問診や診察で鑑別に挙げていない疾患が検査で明らかになることもあり、驚きとともに学びになることも多かったです。再来予約を入れ、自らの加療により元気になる姿をみることもあり、やりがいを感じました。
病棟管理に関しては、主治医として患者様の治療方針を判断する場合も多く、これまでにみえていなかった学びがありました。例えば抗菌薬終了のタイミングなど教科書的に決まっている投与期間がありますが、人によって効き方は異なり、全身状態など総合的な判断が重要だと感じました。また、高齢の方は疾患として軽快しても、ADLの低下により自宅退院が困難になるケースもあり、退院支援、退院後も含めた医療・介護の連携の重要性を学びました。
患者様と接している他の医療職の方からの視点で、自分が気づけなかった変化を伝えてくださることもあり、大変助かりました。退院調整に関しても多職種の連携で進んでいくことを実感できました。
治療がうまく効かず治療を他院へ紹介することや、よくない検査結果を説明することもありました。医師として全力で診療に向き合った結果といえども、患者様やご家族の様子を目の当たりにすると無力感を感じました。現代の医療にも限界はありますが、それでも少しでもよりよい診療ができるように真摯に学び続けないといけないと思います。
至らない点が多く、迷惑をかけてしまう場面もありましたが、暖かくご指導いただきました指導医の先生方、医療スタッフの皆様に心から感謝申し上げます。
関東労災病院 臨床研修医 高岸允(研修期間R6.12.2~R7.1.5)
この度は、貴院での1ヶ月間にわたる地域臨床研修を受け入れてくださり、誠にありがとうございました。熱心にご指導していただいた先生方、相談に親身になって聞いてくださりサポートしてくださった看護師・メディカルスタッフの方々、心から感謝申し上げます。
あがの市民病院では、発熱及び内科外来を担当させていただきました。発熱外来では多くの患者さんが来院されるため、バイタルや患者さんの状態、経過を考慮し、迅速に検査や治療方針を決めていかねばなりません。細菌感染が疑われたが、どこに感染のフォーカスがあるのか、それに対してどのような抗菌薬を処方するのか、自分の外来に再診をするのかなど考えることはたくさんあり、大変勉強になりました。外来に再診した患者さんは、病状が好転していると、良い表情になり、主治医として経過を診られる喜びを感じました。
内科外来では検診異常や症状がある方、入院の紹介で来られる方など様々でした。命に関わるような疾患を発見し、それに対する説明を患者さんに直接行ったことは研修医であまり経験できないことであり、今後の医師人生に非常に活かせる貴重な経験でした。また当院循環器内科外来に紹介するのか、緊急で他病院へ転院搬送するのかという循環器疾患の緊急性の判別、方針の選択も大変勉強になりました。実際に転院搬送した症例もあり、患者さんの病状悪化前に治療介入できたことは非常に良かったと思っています。
当直では、普段の研修では絶対に診ることができない、外傷後CPAを経験しました。重症外傷は当院では診療していませんが、蘇生の初期対応は一番近くの病院が行うという地域の特性を理解しました。緊迫した現場のなかで、自分にできることを探し、転院搬送依頼の電話や今後の方針を考えたことは、医師として成長できたと感じ、またより一層医療に励んでいかねばならないと思いました。
主治医として入院患者を持つことも初めての経験でした。輸液、抗菌薬、採血異常等の病棟管理だけでなく、患者さんの訴えに耳を傾け、看護師さんからとコミュニケーションをとり、どのような状態にあるのか把握し治療方針を自分で決めていくことの重要性を再認識し、責任感を持って診療に当たることができました。
来年度から消化器外科を専攻します。内科的疾患の診断や管理は少なくなりますが、あがの市民病院で経験した内科診療は、私の医師としての礎となりました。今後より一層精進していき、患者さんだけでなく、メディカルスタッフからも頼られる医師となりたいと思います。
1ヶ月間、誠にありがとうございました。
信楽園病院 臨床研修医 小宮隆弘(研修期間R6.10.7~R6.12.1)
この度はあがの市民病院で2か月間の地域医療研修をさせていただき、誠にありがとうございました。
あがの市民病院では内科新患外来と発熱外来を毎日担当させて頂きました。今までの信楽園病院の研修では、健診外来と救急外来を担当することはありましたが、一般外来は初めての経験でした。検査結果の解釈に戸惑うのはさることながら、患者さんを、お待たせしないように短時間で業務を進めていく難しさを痛感しました。中には途中で帰っていく患者さんもおられて、申し訳ない気持ちになったこともあります。さらに、新患外来でも救急外来と同じで緊急性の高い患者さんを先に見るトリアージも必要であると学びました。時には、外来を中断し、緊急性が高い患者さんを近隣の大病院まで、救急車に同乗しながら搬送したこともありました。
しかし、学びも多くありました。内科外来では頭から足先まで、国籍問わず診るため、高血圧、脂質異常症、肝機能障害といったcommon diseaseから今までの研修では見たこともないrare diseaseまで経験することができました。
そんな外来業務を毎日遂行できたのは、ひとえに外来スタッフのサポートのおかげです。初日から丁寧に仕事を教えてくださいました。
また、夜間当直では救急車の受け入れから受診相談まで判断する必要性がありました。
当院の研修では、救急の受け入れをするだけではなく、その後の主治医として関わっていきます。そのため、受け入れた場合、治療していく過程で、さらに高度な医療機器や医療チームが必要か否か、短時間で判断しなければなりませんでした。
私は2年前にも当院で学生実習を行っていて、その時からお世話になっていた先生方やスタッフの方々が多数いらっしゃり、懐かしさを覚えるとともに、以前見ていた視点とは異なる視点を持ち合わせている自分がいることに不思議な感覚を覚えました。以前は1日に1人指導医と共に診ることで精一杯でしたが、苦労しながらも外来を回している自分に僅かながらの成長を感じ、当時輝かしく見えた研修医の先輩方と同じ気分を味わえていることに胸が熱くなりました。
2か月間、指導医の先生方をはじめ、多くのスタッフの方々にお世話になりました。
今回の研修で学んだことを今後の医療・人生に生かしていきたいと思います。
関東労災病院 臨床研修医 髙木人史(研修期間R6.11.4~R6.12.1)
この度はあがの市民病院で研修させていただき、本当にありがとうございました。
あがの市民病院では、今までの研修で経験できていないところを学ぶ機会が多くあり、とても充実した日々を過ごすことができました。
例えば外来診療では、内科外来や発熱外来を担当させていただきました。外来では、時にその患者さんを継続的・長期的に診療することが必要であり、これまで学んできた救急外来での急性期の治療と比較して、より深く、より広く患者さんと関わらなければなりませんでした。そのギャップに最初は戸惑うことも多かったですが、内科の先生方の適切な指導や看護師の方々の手厚いサポートのおかげで1ヶ月間を乗り切ることができました。
また、介護医療院や五頭の里、訪問診療などを見学させていただき、退院した患者さんがどのように生活されているのか、どのようにサポートを受けているのか普段の研修では診ることができない部分を目の当たりにしました。普段の診療のその先を知ることができたため、この経験を活かし、先を見通した医療をこれから実践していきたいと考えています。
改めまして、1ヶ月という短い期間でしたが本当にありがとうございました。指導医の先生方をはじめ、コメディカルの方々はとても温かく、非常に充実した研修を送ることができました。この経験を忘れず、1人前の医師になるため日々精進していきたいと思います。
関東労災病院 臨床研修医(研修期間R6.10.7~R6.11.3)
この度はあがの市民病院で1か月間の地域医療研修をさせていただき、誠にありがとうございました。
あがの市民病院では主に内科外来と発熱外来を担当させていただきました。これまでの研修では外来業務は夜間休日の救急外来が中心で、偶に指導医の外来に陪席するくらいだったので、主治医としての責任を持って外来を担当するのは初めての貴重な経験でした。主治医であるということは、経過のフォローや次回の予約調整、また、入院が必要と判断した場合には入院中の主治医となり、自分の行った診療に対するフィードバックが常にある中で、ある程度の期間の経過を診ることができ、これまでの病院勤務とは異なるプロセスを経験し、多くの学びがありました。健診異常や日常診療でよく遭遇する発熱・感冒を担当する機会も多く、地域の生活に密着した医療に接することができました。このように普段とは異なることの多い環境での研修でしたが、指導医の先生方、看護師さんのサポートにより大きな問題なく1か月間診療を行うことができたと思います。夜間当直では救急車の受け入れや病院への受診相談の判断を行い、また、検査科や放射線科のスタッフが常駐していないことから、普段当然のように行なっていた検査が限られる状況下において、検査の必要性を改めて考えさせられる機会になりました。
地域医療ならではの経験として、特に高齢の患者さんへの問診では返答に方言が使われることがありました。会話としては何となくの理解で話が進むものの、痛みの性状についての表現が聞いたことないものだったりすると、何となくニュアンスで理解したり、言い換えてもらったりしながら診察しました。あとで気になってネットで調べても記載はなく、その表現が果たして患者さん独特のものなのか、それとも方言だったのか、看護師さんにお伺いしたところ、この辺りの言葉で、東京の言葉で表現しようとすると多くの語彙が必要となる表現を一言で言い表す方言だとわかったということもありました。
新潟での生活に目を向けると、米や野菜、魚に肉と食べ物がとても美味しく、1か月の研修期間で市内の気になるお店や先生方に紹介していただいたお店を一通り回ることはできたものの、再訪したいお店については他にも回りたいところも多く断念したことも多かったです。また、この文章を書いている時点で佐渡行きの目処は立っておらず心残りです。今まで新潟には趣味のスキーやテニスで来ることが多かったのですが、それ以外の観光や食事にも目を向けてまた訪れたいと思います。1か月という研修期間は思っていたより短く感じましたが、名残惜しさがあるという面では丁度良い期間だったのかもしれません。
最後になりますが、1か月間の地域医療研修を、あがの市民病院で過ごすことができてとてもよかったです。このような機会をいただいた院長をはじめ指導医の先生方、看護師およびスタッフの皆様に心よりお礼申し上げます。
新潟市民病院 臨床研修医 諸橋舞(研修期間R6.9.8~R6.11.2)
2か月間、大変お世話になりました。あがの市民病院での業務は新潟市民病院での研修とは大きく異なるものでした。外来で1人の患者さんを継続して診察することは初めての経験でした。高血圧、糖尿病、脂質異常症といったcommon diseaseに対する検査、治療、生活指導など一連のフォローをどのように行っていくのかわからず、指導医の先生方や他の研修医に相談したり、書籍を見たりして、始めは手探り状態でした。何度も経験するうちに患者さんの訴えにも耳を傾けられるようになり、先生に診てもらえて助かりました、と言ってもらえた時はとても嬉しかったですし、同時にやりがいも感じました。
入院患者では主治医となり、日々の検査、治療、家族への病状説明などを自分で計画して行いました。自分の知識不足を感じる場面も多くありましたが、その都度調べたり、指導医の先生に相談させて頂いたりして解決していくことができました。また、ご高齢の患者さんが多く、ちょっとした感染などのイベントでも患者さんにとっては大きな負担となり、ADLが短期間で低下し厳しい状況になる経験をしました。このような場合の家族への病状説明は非常に難しいと感じました。指導医の先生から、自分が患者だったらどうしてもらいたいか考えるように家族に伝えるとよい、とアドバイス頂いたことがとても印象的で、今後も患者さんやその家族への病状説明の際に意識していきたいと思いました。一方で、元気になって退院した患者さんを見送ることができた時には、満足感も感じました。
指導医の先生方はもちろん、看護師さんには日々励ましの言葉を頂きましたし、薬剤師さんには処方の相談にも乗って頂きました。コメディカルの方、事務の方、その他スタッフの方々にもたくさん助けて頂き、充実した2か月を過ごすことができました。
あがの市民病院での経験は、今後診療をしていくうえで間違いなく重要な経験となりました。ありがとうございました。
関東労災病院 臨床研修医(研修期間R6.9.2~R6.9.29)
この度は1か月間にわたり地域医療研修の機会をいただき、誠にありがとうございました。研修期間中は主に一般外来と発熱外来を担当し、入院患者さんの診療には主治医として携わりました。
私は今まで一般外来の経験がなく、はじめは診療のスピード感や治療開始の判断、次回外来フォローまでの期間など分からないことばかりでした。ガイドラインや書籍で鑑別疾患や検査、治療法を確認したり、指導医の先生方に方針をご相談させていただいたりを繰り返すうちに、適切な方針決定を身につけることができました。外来フォロー中の患者さんから「症状が良くなって楽になったよ」、「先生に続けて診てもらいたいね」と言っていただけたときは大変嬉しく、医師としてのやりがいを感じました。また、様々な診療科の初診例を経験できたことも、ジェネラリストとしての視点を養う上で貴重な経験となりました。あがの市民病院周辺にはクリニックが少なく、地域の中核病院としての背景から一般外来には様々な主訴の患者さんがいらっしゃいました。具体的には、便秘や咳嗽などの慢性症状や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病、便潜血陽性、尿潜血陽性などの専門診療科での精査が必要な健診異常です。医師不足がいわれる昨今の医療現場では、あがの市民病院での一般外来のように広く症例を受け入れる役割も必要であり、地域医療におけるニーズを考えながら実践する機会となりました。
入院症例に関して、普段の研修病院では指導医の先生が主治医であり、研修医としては主治医の方針に従う体制が主です。これに対し、あがの市民病院では自分が主治医として担当することで一つ一つの判断に大きな責任が伴いました。治療の甲斐もむなしくお看取りの方針となる場合も少なくはなく、どうすれば患者さんやご家族が納得できる形で最期の時を過ごせるのかという点で大きく悩みながら病状説明や方針相談を進めました。患者さんごとに今までの人生背景や病状経過が違うこと、ご家族の受け入れ方も様々であることを理解した上で、私個人の死生観を押し付けないように方針を決めることは難しく、今後の課題であると感じました。また、研修中に介護医療院や介護老人保健施設「五頭の里」、訪問診療も見学させていただき、地域包括ケアシステムへの理解を深めることもできました。
最後に、不慣れな中でも充実した研修生活を送ることができたのは、ひとえにスタッフの皆様のサポートがあったからだと思います。困っているときにすぐに声をかけていただける温かい環境が大きな励みになりました。今後もあがの市民病院での経験を糧に、精進してまいります。1カ月間、本当にありがとうございました。
関東労災病院 臨床研修医(研修期間R6.9.2~R6.9.29)
この度は1か月間地域医療研修をさせていただき、ありがとうございました。あがの市民病院では、主治医として初診から再診、退院まで一貫して患者さんを診察することができました。普段とは異なる環境・業務で慣れないことも多くありましたが、皆様のおかげで無事に終えることができました。
内科外来では、様々な主訴の患者さんと出会いました。これまで研修元の病院では、外来というと救急外来での対応が主で、緊急性があるか否かに焦点が当てられる現場でした。そうした特性のため、その場限りの診断・治療であることが多く、患者さんのその後に関わることは多くありませんでした。一方、この度経験した内科外来では、緊急性の有無の判断は勿論のこと、検診異常や患者さんが慢性的に抱えている問題にも向き合うことが求められました。初診での疾患の鑑別・治療の選択に加えて、再診でその後の経過を診られたのはとても良い経験になりました。また、その過程で患者さんやご家族と密に関わることができ、医療が患者さんだけではなくご家族の生活や人生に深く関わっていることを身に染みて感じました。その中で「すごく楽になりました」「原因がわかってよかったです」と声をかけていただき、とてもうれしい気持ちになれました。
病棟業務では、内科外来や救急外来で担当した患者さんを、引き続いて主治医として診療しました。幸いなことに上級医の先生とも相談しやすい環境ではありましたが、主治医として退院までの道のりを考えながら、治療にあたることの難しさを痛感しました。治療が完了しても退院先の生活が整っていなければ、スムーズに退院することができません。治療の経過からご本人の生活状況までを、ご本人やご家族、他職種の方々と共有しながら進めていくチーム医療の必要性を改めて実感しました。初期研修修了後、主治医として働いていく3年目以降にとって非常に貴重な経験であったと思います。
日々の生活では、雨の多い9月ではありましたが、景色も食も堪能することができました。ふと病棟の窓から見える五頭山の麓に広がる黄金色の田園はとても美しく、勤務中の励みになりました。食の面では、お米もお魚もお酒もすべてが美味しくて胃の容量が増えてほしいとこれほど願った日々はありませんでした。特に日本酒好きとしては最高の土地でした。
最後になりますが、無事に1か月を終えることができたのは、先生方をはじめとした病院関係者の方々のおかげです。本当にありがとうございました。あがのでの経験を活かして今後も精進してまいります。
新潟大学医歯学総合病院 臨床研修医 大津友里子(研修期間R6.7.29~R6.9.22)
あがの市民病院の研修医として約2ヶ月間、お世話になりました。主な業務は、外来診療と入院患者さんの主治医として診療に携わることでした。
特に、外来診療を自分一人で行うことは初めての経験でしたので、最初は右も左もわからないような状況でした。私が今まで経験してきたERでの診察と同様に、緊急性のある疾患を否定していくだけでなく、一人一人のより詳細な不安や要望を聞き出す必要があり、診断をつけることの難しさも感じました。例えばホルター心電図や呼吸機能検査のような、国試ではよく選択していた検査を、実際に自分でオーダーし、結果を解釈して説明することもありました。このように、当たり前に理解しているつもりであった身近な検査を実際に扱うことの難しさも、この外来診療を通して学ぶことができました。
また、外来や当直で患者さんを診療し、入院が必要と判断した患者さんは自分が主治医となり、診療していくことになります。入院患者さんは毎日顔を合わせることになりますが、その中での小さな変化に気づき、対処することが難しいと感じました。もともと何らかの既往疾患を抱えた高齢者を診療していくことが多いのですが、自分一人では、「今日たまたま調子が悪いだけかな。そう感じるのは私の思い過ごしかな。」と思うような程度の変化でも、検査すると異常があったりすることもありました。
あがの市民病院では、自分が入院させた患者さんを退院するところまで、主体的に進めることができます。入院時は食事もできなかったり衰弱していた患者さんも、試行錯誤しながら診療を続け、元気になって退院できたりすると、嬉しく思います。2ヶ月の研修期間に、そのような経験ができ、初めて医師としての喜びを感じることができました。しかし一方で、残念ながらお看取りをすることもありました。そこでも、家族と納得できる最期について考えることが貴重な経験となりました。
ここで挙げさせていただいたのはほんの一部ですが、他にもたくさんの経験と業務に集中でき、充実した2ヶ月間を過ごすことができました。私一人ではとてもこなすことのできない業務の連続でしたが、上級医に気軽に相談できる環境を整えてくださっていて、経験値の幅が広がるとともに、安心して診療を行うことができました。また、看護師さん初め医療スタッフの皆様方の協力もあり、一医師として円滑に勤務できたことが今後の糧になると実感しています。皆様、本当にありがとうございました。
関東労災病院 臨床研修医 澁谷健太(研修期間R6.8.5~R6.9.1)
あがの市民病院での1か月間の研修を終えて、主治医として患者さんを診ることの難しさや大変さを実感しました。外来で患者さんを診察し、経過観察として再診予約を入れたり、入院の場合は、入院してから退院まで自分で病棟管理を行い、状態が良くなれば退院させるという一連の流れは、どれも初めての経験でした。初めはカルテや業務など分からないことばかりで、多くの看護師さんや先生方からサポートをしていただきながら、最終日まで円滑に業務を行うことができました。最終的には、多くの患者さんの主治医として病棟管理を行うことができて、とても充実した、そして成長できた1か月間でした。
病棟業務では、自分で患者さんの状態を把握し、それに対してどのような輸液や抗生剤を選択するのか、また、リハビリや食事形態はどうするのかなど考えることが常にありました。自分が主治医であるため、責任感を持って上記のような業務を行ったことは自分自身の大きな成長につながったと思います。入院患者さんの人数が増えれば増えるほど業務は大変でしたが、それと同時にやりがいや達成感も感じることができ、非常に貴重な経験となりました。自分だけでは対応できない件に関しては、看護師さんやソーシャルワーカーさんなど多くの職種の方々と連携し、退院後の生活までサポートするといったチーム医療も実感することができました。
夜間当直業務では、救急隊の方と直接やり取りをして応需するのか判断するシステムになっていました。限られた検査の中で対応できるのか、それとも大きな病院で診てもらったほうがいいかなど、あらゆる鑑別疾患を想定しながらやり取りすることの難しさを実感しました。小児の疾患からお看取りまで、幅広い経験をすることができたため、将来の臨床に活かしていきたいと思いました。
休日は夏の新潟を満喫することができました。研修中に新潟まつりが開催されており、きれいな花火を見ることができ、とても感動しました。ラーメンからお米まで、すべての料理が美味しく、また新潟に行きたいと思いました。
最後になりますが、1か月間という短い期間、多くのスタッフさんの温かいお言葉やサポートのおかげで、問題なく研修を終えることができ、またより一層医師として成長できたと感じております。あがの市民病院での経験を糧にして、今後の長い医師人生を精進していきたいと思います。
大変お世話になりました、感謝しております。
新潟市民病院 臨床研修医 青栁尚樹(研修期間 R6.7.7~R6.8.31)
研修医として約2ヶ月間、あがの市民病院で研修させていただきました。指導医の先生方をはじめとして研修期間中に関わっていただいた全ての方に感謝申し上げます。この2ヶ月間、普段とは違う環境、そして業務による経験を通じて、多くのことを学ぶことができました。
あがの市民病院をはじめとした地域中核病院では人的資源、医療資源が限られており、その中で、どのように工夫しながら診療を行っていくかを学びました。3次基幹病院では、当然のように提供される検査や治療が、地域では実施が困難であることが多々あり、そのため、特に救急外来などでは診断や治療の優先順位を考慮し、迅速に決断することが求められました。人的資源、それから医療資源の制約がある中で、どのように最善を尽くすかという視点を養うことができました。
また、地域の患者さんとの密なコミュニケーションが求められる環境と感じました。周りにもクリニックが少なく、初めから内科外来に受診する患者さんが多い印象でした。あがの市民病院が地域住民にとって貴重な存在であり、頼りにされている様子が肌で感じ取れました。高齢者の患者さんが多く、患者さん一人ひとりに対して、医療の側面だけでなく、生活背景や家族構成、地域とのつながりを考慮した対応が求められることを実感しました。
さらに、地域医療における医師の役割の広さを体感しました。3次病院の専門医療に対して、阿賀野のような地域では医師が幅広い疾患に対応する必要があります。これにより、幅広い知識とスキルが求められることはもちろん、継続的に学び続ける姿勢の重要性を痛感しました。限られた時間の中で多くの患者さんを診療する経験により、診察能力や判断力が向上したと思います。
今回の研修を通じて、ほとんど初めて主治医として外来から入院、退院、その後の外来まで患者さんの治療に関わりました。初めてのことが多く様々な面で苦労した事もありましたが、患者さんやご家族一人ひとりとの関わりを大切にしながら、医師としての責任感を感じることができました。これからの研修医生活や将来のキャリアにおいて、この経験を大切にし、より良い医療を提供できるよう努力していきたいと思います。2ヶ月間ありがとうございました。
関東労災病院 臨床研修医 兒玉 徳(研修期間 R6.7.6~R6.8.4)
あがの市民病院での業務は、新鮮さの連続でした。関東労災病院の救急外来ではほとんど見かけない血糖高値や頻脈、血中脂質高値などの検診異常の方々が、内科外来に押し寄せ、はじめはカルテ操作もままならない状態で、先生方や書籍に頼りつつ、なんとか診療をすすめました。外来から入院した患者は自ら主治医となって治療方針の決定、病棟への指示、患者や家族への病状説明などを行い、退院の決定や退院後の外来フォローも自分で行います。時間外でも何かあれば連絡を受けるのは自分で、その場で何らかの判断をして返答する必要に迫られました。想定通り治療がうまくいった症例も、思い通りにならない症例も経験しました。患者の状態が悪化した時の残念な気持ちと、改善した時の嬉しい気持ちは、これまでより強く、だからこそより患者さんのために頑張ろうと思えました。救急外来も私が知っているものではありませんでした。研修医が当直をするときは、研修医と指導医と看護師1人ずつの体制で、医療資源は限られていました。かかりつけでない市外の救急車を受け、想定外に重症であったために、市内の患者を断ることになってしまう、という状況も経験しました。自分の病院のキャパシティと、社会の中で果たす役割を認識することの重要性を痛感しました。
あがの市民病院での、主体的に診療をすることによる学びは、他では得難いものだったと思います。1ヶ月前の自分と比べると医学的な知識が深まっただけではなく、責任感を持つこと、そして決断して指示を出すという医師としての基本をより高い解像度で行うことができるようになりました。
このような環境で研修ができたのは、ひとえに勤務されている職員の方々のおかげです。バックアップしていただける環境があったからこそ、積極的に、また主体的に診療ができたと思います。この病院の第一印象として、職種や立場によらず親切な方が多いと思っていましたが、その印象は最後まで変わらず、相談しやすい雰囲気と、時には体調を気遣ってくれる優しさには本当に助けられました。
夏の時期に新潟に滞在できたことも幸いでした。首都圏よりも涼しい環境で、休日は旅行をして雄大な自然を楽しむことができました。特に佐渡島へ行ったことは、とても良い思い出になりました。
最後になりますが、あがの市民病院で地域研修をすることができて良かったと思います。
関わってくださったすべての方に感謝します。本当にありがとうございました。
新潟市民病院 山谷英里 臨床研修医(研修期間R6.5.12~R6.7.6)
あがの市民病院に2か月間お世話になりました。先生方をはじめ、看護師さん、薬剤部、検査部、事務方、様々な方にお世話になりました。皆さんのおかげで何とか2か月間の研修を終えることができました。大変ありがとうございました。
あがの市民病院での研修は初めてのことばかりでした。入院主治医として指示を出すこと、家族に説明をすること、毎日の検査を決めること、それらすべてが初めての経験でした。時にはつらい内容を家族に説明したり入院中に亡くなってしまったりする方もいました。そんな時でも自分で責任をもって最後まで患者さんとその家族に携わることができました。
入院中は考えることがこんなに多いのかと学びました。本来の治療だけでなく、マイナートラブルや食事形態、介護申請など思っていたよりもたくさん決めることがありました。そんな中たくさん教えていただいた看護師、リハビリの皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。また地域は高齢化が進んでおり、高齢者世帯が多いために、退院調整がなかなかスムーズにいかないことがわかりました。医学的には退院可能となった患者さんでも、自宅の準備が整っていない、施設入所申請が間に合っていないなどの理由で退院に時間がかかる例を何例も経験しました。入院した時点から退院後の生活について考えを巡らせ、早めに調整に動く必要があると感じました。
一般内科外来も初めての経験でした。最初は何もわからぬまま患者さんの話を聞き、そのあと必死に本で調べながら診察をしていました。指導医の先生方に相談に行き検査を追加することもたくさんありました。短い時間の中でなるべく効率よく検査に行ってもらい、なるべく待たせずに診察を進めていくことを学びました。その中で看護師さんとよくコミュニケーションをとり今どこまで進んでいるのかを共有することが大切であると思いました。特に最後の1週間は研修医が自分一人だったため一日に見る患者数が倍になり大変さをひしひしと感じました。
当直でも自分が救急隊からの電話を受けることは初めてでした。特に夜間など検査ができない中、専門医がいない中で、救急要請を受けてよいのかとても迷いました。病院到着後聞いていたより状態が悪く焦ることもありました。ですが自分で入院、帰宅の判断をするということは重い責任があり、とても重要なことでした。
最後になりますが2か月間本当にありがとうございました。ここで学んだ経験をもとに残りの研修に励みたいと思います。そして来年以降、循環器内科医としてより一層頑張ってまいります。また外来等であがの市民病院に帰ってくることを楽しみにしています。その時はぜひともよろしくお願い致します。
関東労災病院 臨床研修医 久冨木政弥 (研修期間R6.6.3~R6.6.30)
この度、4週間のあがの市民病院での地域医療研修を修了することができました。ご指導いただいた先生方、日々の診療のサポートをしていただいた医療スタッフの方々に感謝申し上げます。1ヶ月という短い期間でしたが、充実した毎日を送ることができました。感想を以下に述べたいと思います。
あがの市民病院では、主に内科外来と発熱外来を担当し、入院となった患者さんを自分が主治医として入院中のマネジメントを行いました。
内科外来では、さまざまな主訴の患者さんの診察を行いました。普段勤めている病院では救急外来しか経験していなかったため、一般外来での診療は初めてでした。まずは問診と身体診察を丁寧に行い、鑑別疾患を想起しながら検査をオーダーし、診断に近づくことを目標にして診療を行いました。救急外来と異なるのは、その日に診断まで辿り着かなくても、外注の検査や生理検査などで結果が判明し、後日自分自身で診断、治療を開始できる症例があったことです。経過が気になる患者さんは1週間後などに自分の外来に予約を入れられることも大変良い点だったと思います。
当直では救急外来を担当しました。救急隊から直接自分のピッチに連絡が来るというシステムになっており、応需の判断は自分に委ねられていました。夜間はマンパワーと医療資源が限られており、問診、身体診察で検査の必要性を判断することは非常に難しく感じました。思いがけずCPA対応もでき、医師としての成長を感じられる経験もできました。
病棟業務では、常に複数人の患者さんの主治医として働かせていただきました。研修元病院では、主治医として仕事をする機会は少なかったため、当院での指示簿の記載漏れや処方のオーダーに関してご迷惑をおかけすることが多くありましたが、研修を重ねるにつれて徐々に慣れていきました。抗菌薬や輸液の選択、退院のタイミングなど自由にさせていただき、大変勉強になりました。地域中核病院であるという特性から退院支援に関しても学ぶことが多くありました。自宅から入院した方でも、ADLの低下で自宅退院が難しくなるケースを数例経験し、メディカルスタッフの方々と連携して治療後のことまで考えながら診療にあたることができました。この経験は3年目以降主治医として働く上で必ず役に立つと思います。
休日には新潟県の豊かな自然や美味しい食事を堪能することができました。特に清津峡の景色が綺麗だったことが印象に残っています。また、新潟県にはラーメン屋さんが多くあり、1ヶ月で10軒以上のラーメン屋さんに足を運びました。どのお店も大変美味しかったので、同期のみんなに紹介しておこうと思います。
最後になりましたが、未熟な私を温かく迎え、支えてくださった院長をはじめとする病院関係者の方々に改めてお礼申し上げます。あがの市民病院で得た経験を糧に、今後も医師として精進して参ります。
新潟大学医歯学総合病院 臨床研修医 岩田知樹 (研修期間R6.4.29~R6.6.30)
約2ヶ月間、あがの市民病院で研修をさせていただきました。あがの市民病院での研修医の業務内容は大きく分けて新患外来と病棟業務の2つでしたが、どちらも私がこれまで経験してきた研修とは大きく異なっており、今振り返ると多くの学びを得た期間であったと感じています。
これまでの研修では、研修医が担当する外来は時間外の救急外来だけであり、そこでは緊急性のある病態の診断と除外を行うことに焦点が当てられています。そのため、あくまで患者さんと関わるのはその日のワンポイントだけで、その後に関わるといったことは基本的にはありませんでした。ですが、今回の研修では高血圧や脂質異常症、心電図異常といった検診異常などの日常診療、緊急性が比較的低い患者さんを診察する機会が多くありました。経験の少なさから、当初はどのような判断を下せば良いか分からず頭を悩ませることもありましたが、後日、再度の診察を行い、自身が下した判断の結果を確認することで気付くことも多くあり、長期的な視点で考えてアプローチする重要性を学びました。
病棟では入院患者の主治医として診療を行いました。私がこれまで研修をしてきた病院では、主治医はあくまで指導医の先生であり、研修医はその下でサポートを行うといった場合がほとんどでした。今回の研修では、自分自身が主体となって治療方針の決定や本人・家族への病状説明等を行わなければならず、自身の知識や経験の不足を痛感する場面も多くありましたが、今後の医師人生に生きていく貴重な経験を積むことができたと考えています。
末筆ではございますが、院長をはじめ外来や病棟で熱心にご指導くださった先生方、看護師・スタッフの皆様に心より感謝申し上げます。