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2019年12月号 医事課長 波多野英弘
介護医療院のご紹介
突然ですが皆様、「介護医療院」という言葉を聞いたことがありますか。おそらくあまり耳にしたことがないのではないでしょうか。当院では令和2年1月1日に介護医療院を開設します。そこで少し介護医療院についてご紹介します。
介護医療院は、長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者を対象とし、「日常的な医学管理」や「看取りやターミナルケア」等の医療機能と「生活施設」としての機能とを兼ね備えた施設です(厚生労働省ホームページより)。利用できる方は要介護認定を受けた方です。従って、介護医療院は介護保険が適用される施設です。開設場所は当院の3階西病棟(現在の療養病棟)です。国の方針として療養病棟の廃止や縮小が検討されており、当院の3階西病棟も今後の方向性を考えていました。介護医療院は平成30年4月より開設できるように、阿賀野市においても高齢化が進む中、3階西病棟の療養病棟を介護医療院へ転換することにしました。
介護医療院は、介護老人保健施設や介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)とは少し違います。介護老人保健施設は利用者が在宅復帰を目指すためのサービスを提供し、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は利用者にとっての生活施設です。どちらの施設においても、長期的・日常的に医学管理や処置が必要であったり、ターミナルケアの方、重度の疾患をお持ちの方については利用が難しい場合がありました。
介護医療院は、そのような医療依存度が高い方の受け入れに対応する医療機能と日常生活を支援する「生活施設」の機能を併せ持つ施設です。
厚生労働省の統計によりますと、介護医療院の開設数は全国で223施設です(令和元年6月30日時点)。新潟県では、いまだに1施設も開設されていせん。令和2年1月1日に当院で開設すると、新潟県で第1号となります。現在も進行している超高齢化社会に対応するため、病棟機能を転換しますが、どうぞご理解いただきますようよろしくお願いいたします。