2020年4月号　がん化学療法看護認定看護師　田村琴美

あがの市民病院「外来化学療法室」の紹介

　がんは、長年日本人の死因第1位を占めており、現在「2人に1人が一生のうちにがんと診断される」と言われています。がんの治療法は、手術、放射線療法、化学療法の3種類があり、化学療法は薬剤でがんが増えるのを抑えたりがんを破壊したりする治療法です。
　あがの市民病院の外来化学療法室には4床のリクライニングベッドが備えてあり、外科外来の看護師が中心となって治療のお手伝いをしています。化学療法を受ける患者さんは、
数週間に1度治療のために通院し、それらの治療は数か月から数年続きます。その間、副作用、治療費、日常生活との両立など、たくさんの心配事を抱えながら治療に臨むことになります。私たちスタッフは、お一人おひとりの悩みに寄り添い、一緒に考え、地域で治療に臨む患者さん、そして患者さんを支えるご家族の皆さんのお手伝いをさせていただきます。また、私はがん化学療法看護認定看護師として、スタッフ全員が安全で確実な治療を患者さんに提供できるよう、スタッフ指導を行っています。
　化学療法（抗がん剤治療）というと、吐き気や脱毛などつらいイメージが強いと思います。しかし、現在は分子標的治療薬という新しい種類の薬剤や、効果の高い吐き気止めなども多く開発され、以前よりも負担が少なく治療を継続していくことができるようになりました。また、内服の薬剤も多く開発されています。日々進化が目まぐるしい化学療法の分野ですが、患者さんが安心して治療に臨めるよう、私たちスタッフも努力を重ねてまいります。
　ご病気や治療について、ご相談がありましたらいつでもスタッフにお声掛けください。